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News & Blog

  • 執筆者の写真Masayuki Mahara

TEA FOLKS32 益井園 益井悦郎さんのご紹介

TEA FOLKS(ティーフォルクス)は2カ月に一度、2茶園のプレミアム和紅茶を茶園のストーリーとともにお届けする定期便サービスです。

定期便価格で最新版をご希望の方はこちらからお申込みください。

各便のバックナンバー及び個別の茶葉単体販売も行っています。(在庫次第となります)





1. 益井園 「あかり」の特徴

 

今回お届けする益井園の「あかり」は「さえあかり」という品種を使った紅茶です。

 

「さえあかり」の詳細については TEA FOLKS22 でもご紹介した通り、「Z1」を種子親、「さえみどり」を花粉親として1989年に始まった交配実験から選抜された「枕崎30号」が品種登録されました。

 

この品種の特徴は他品種ではあまりみられない、独特な甘さを伴った穀物系の香りです。

 

「コーン香」とも評される唯一無二の香りは益井さんが長年の経験で培った匠の技術によって、甘く華やかな香りへと昇華されています。

 

益井園では6年ほど前から「さえあかり」を栽培しており、2021年に初めて紅茶として製茶しました。



 

もともとは、緑茶としては強いクセのあるこの品種を植える予定ではなかったものの、手違いによるひょんなことをきっかけに栽培することになったそうです。

 

そんなきっかけで始まった「さえあかり」栽培ですが、実際に紅茶にしてみると思いの外良いものが仕上がったため、それ以降は益井園を代表する紅茶商品の一つとなっています。

 

品種由来の優しい旨味と甘味が安らぎを与えてくれる和紅茶です。

 

2. SBTP和紅茶グランドツアーを踏まえて

 

益井園の園主である益井悦郎さんは、2023年弊社主催で行われたヨーロッパへの和紅茶グランドツアーに参加されました。

 

訪問先はロンドン、パリ、ベルリンの欧州の主要3都市です。

 

益井さんはアメリカへの農業研修やセネガル共和国でのJICA参加経験などもあったため、現地では英語やフランス語を用いて積極的なコミュニケーションをとられている印象でした。

 

特にロンドン3日目のテイスティング開催地として訪れた「ジャパン・ハウス ロンドン」では、かつて益井園を訪れたことのあるスコットランドの茶園 “Kinnettles Tea Garden” の Susie さんやイングランド南西部のデヴォンの茶園 “Hele Tea Devon” の Johansen さんが益井さん達と約6年ぶりの再会を喜び合う姿も見られました。



 

実際に3都市を周遊してみて、一部の水を除いて硬水でも想像以上に美味しく飲めたことに益井さんは驚きの念を抱いたそうです。

 

通常、硬水では香りや味の風味が衰えがちですが、益井園のお茶との相性や使用した水の品質が良い方向に影響しました。

 

その結果、現地の試飲会では益井園のお茶はかなり好評でした。

しかし益井さんは販売会で商品を売ることはできるが、契約に繋げる大変さは国内同様であるだろうとも感じたようです。

 

その点、和紅茶の知名度に対して大きな関心の高さや品質における高評価には今後、期待したいと語っています。

 

また改めて現地の茶市場を視察した結果、煎茶や抹茶の取り扱い自体は多い一方で、高品質で純粋な日本煎茶や抹茶の取り扱いはまだまだ少なく、この点において技術的に大きなアドバンテージを既に得ている日本茶は勢力を広げられる余地があるはずだと、益井さんは考えているようです。

 

益井さんは緑茶価格の低さから紅茶や烏龍茶の製造へシフトしていく傾向について決して全肯定はせずに、それぞれの良さを見極めながら、しっかりと美味しいお茶を作ることに重きをおいています。

 

今回のグランドツアーが緑茶・紅茶の分野を問わず、日本茶市場の更なる拡大に貢献できることを望みます。

 

3. 明治時代から続く在来茶園の復活プロジェクト


なんと、1983年に放送が始まった世界的人気連続ドラマ小説の登場人物のモデルになった方が耕していた茶畑が益井園の近くにあるそうです。



 

在来種の茶樹が育つこの畑は、益井園だけでなく、ボランティアの方達の協力を得ながら管理しています。

 

3,4年後からは収量も本格的に見込まれるため、今後の商品ラインナップに加わる可能性もあります。

 

また益井さんはこの畑を、益井園だけでなく、協力者の方達も自由に使えるような茶畑として、再生したいと述べられていました。

 

4. 益井園の今後の展望

益井さんは今後も、売れるだけなく、しっかりと美味しい紅茶や青茶、そして緑茶を作り続けていきたいと語っています。

 

そして「さえあかり」の栽培を始めた時のように、品種の特性を上手に活かしたお茶作りや丁寧な姿勢を続けることで、これからの茶生産農家の指標なるようにしていきたいとも語りました。



TOKYO TEA BLENDERSではティーインストラクターの知識をお伝えする無料メルマガTEA FOLKS通信で紅茶のおいしいいれ方やペアリング、歴史など幅広い情報をご紹介しています。ぜひご覧ください。

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