TEA FOLKS 46 秋山園 秋山勝英さんのご紹介
- takayakoseki33
- 3月22日
- 読了時間: 3分
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秋山園の詳細についてはTEA FOLKS33をご参照ください。
1.「べにほまれ」の歴史

「べにほまれ」は大正末期から国内で育成され、戦前の我が国の紅茶産業を支えた品種です。そして1953年、「べにほまれ」は「茶農林1号」として我が国で初めてお茶品種として登録されました。紅茶輸出が盛んだった時期にはべにほまれが海外で高く評価されたこともありました。
しかし高度経済成長に伴う国内の産業転換も影響し、1971年、紅茶の輸入が自由化されます。国内各地で生産されていたべにほまれの作付けは激減し、生産量が極めて少ない稀少な品種となりました。
紅茶の輸入自由化から約半世紀、近年は和紅茶の復興とともにべにほまれが再評価されています。日本の紅茶輸出が盛んだった頃、どのような紅茶が求められていたのかを知るのにとても貴重な品種といえます。
2.秋山園の「べにほまれ」の特徴
べにほまれの特徴は、鮮やかな香りと力強いコク、豊かなうまみです。特にその香りはしばしば花や果実のような香りと評されるように華やかで気品があります。
秋山園のべにほまれは、勝英さんが栽培、摘採、製茶のそれぞれの工程においてシングルオリジンとしての特徴をしっかりと引き出すべくさまざまな工夫を施しています。細やかな工夫と高い技術によって、秋山園のべにほまれは「べにほまれらしさ」を余すことなく堪能できるお茶に仕上げられています。
特に、秋山園のべにほまれはレモンバーベナを彷彿とさせる爽やかな香りがふんわりと広がります。

3.今後の展望
秋山園は富士山の麓に位置し、昼夜の寒暖差が大きくなります。この寒暖差がお茶にとって適度なストレスになり、より香り高いお茶になるといいます。そのような土地柄を活かし、今後は中国種の香気の優れたものにも挑戦したいそうです。
また、未開拓の分野である日本の紅茶品種を用いた烏龍茶づくりにも可能性を見出しており、秋山園の烏龍茶にも期待です。
既存のお茶に関しても、富士山の麓という土地を活かした高冷地萎凋の方法やタイミングも突き詰めたいと語っています。お茶づくりへの探究心がますます高まっている勝英さんの今後の活動に注目が集まります。

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