TEA FOLKS(ティーフォルクス)は2カ月に一度、2茶園のプレミアム和紅茶を茶園のストーリーとともにお届けする定期便サービスです。
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お茶のカジハラの詳細についてはTEA FOLKS 4をご参照ください。
1.お茶のカジハラ「在来」の特徴
「在来」の茶葉とは主に日本の伝統的な品種の茶樹から採れる茶葉を指し、特定の品種改良を行わずに代々その土地の自然の中で育てられたものです。明治時代以前に日本に伝わった中国茶樹の種子から育った茶樹の子孫である在来のお茶は、地域ごとの風土や気候に合わせて自然交配され、独自の特徴を持っています。
在来種は一般的に栽培や収穫にも手間がかかりますが、その土地ならではの個性が際立ち、複雑な香りと深みのある味わいが楽しめます。日本の伝統的なお茶文化を支えてきた在来茶は、現在でも地元の自然や歴史に根ざしたお茶として高い評価を受けています。
お茶のカジハラでは量的にも区画的にも最も多く植えられている「在来」は実生の茶樹から作られ、できたての頃からクセがなく飲みやすい味わいです。さらに、時とともに芳醇な香りが強くなり、できたての頃とは大きく異なる味わいになるという特徴があります。
在来は芽立ちや摘み頃が揃わないため栽培に手間がかかる品種で、さらに当園の在来は急斜面にあることもあって摘み取りが大変だといいます。一方で在来はコアなファンが多く、なくせない品種であるそうです。
2.2024年のお茶作り
2024年のお茶は全体的に軽い味わいのものが多く、特にファーストフラッシュの茶葉にその傾向が顕著に表れているといいます。お茶のカジハラではそもそも農地に加えている肥料が少ないので自然な味わいのお茶を生産していますが、ここ数年の猛暑の影響も考えられるそうです。
特に今年はお茶を摘む時期に雨が多く、梅雨明けは一転して猛暑が続いたため、茶の木が疲れやすい環境にあります。この状態が続くと土の養分を吸い取る力が弱まり、さらに軽やかな味わいの茶葉になる可能性があります。
一方で、気候変動に備えて、そして今後のお茶生産のため、お茶のカジハラでは以前から順次お茶の植え替えを行ってきました。THE LEAFIESで世界一を獲得した当園ならではのおいしいお茶が今後も期待できます。
3.今後の取り組み
敏弘さんが2024年に視察に訪れたスリランカでは立場が弱い農園労働者の地位向上に取り組む茶園を見学しました。ハンドメイドで高品質のお茶を作る、スリランカの労働者の生活・ひいてはスリランカ経済に貢献するという経営方針・理念が印象に残ったといいます。
今後は地元・熊本で地域の人々と一緒に手作りで一層質の高いお茶を作ることにも関心があるという敏弘さん。これからの新しいお茶作りの取り組みにも注目です。
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