TEA FOLKS(ティーフォルクス)は2カ月に一度、2茶園のプレミアム和紅茶を茶園のストーリーとともにお届けする定期便サービスです。
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2022年にご紹介した釜炒り茶柴本の詳細情報もぜひご確認ください。
1.釜炒り茶柴本「やまかい」の特徴
「やまかい」は現在の静岡県農林技術研究所茶業研究センターで育苗されたもので、「やぶきた」の実生群から選抜されています。1967年に「やまかい」と命名されて静岡県の奨励品種に採用されました。
「やまかい」の名前の由来ですが芽の色が山のお茶らしいということから<山峡(やまかい)>と名付けられた経緯があります。
もともと茶畑面積が広くない釜炒り茶柴本の茶園ですが、「やまかい」の栽培エリアも限られており、春摘みと夏摘みを合わせても10kg程度しか生産できません。
2022年の釜炒り茶柴本のご紹介記事で記載のとおり、当園は農薬も肥料も不使用で徹底した自然栽培にこだわっています。ヤギを飼い、雑草を食べさせてそのフンが肥料になるような自然な循環を実現しています。
山のお茶らしいというところから名付けられた「やまかい」ですが、釜炒り茶柴本の自然栽培で作られた「やまかい」は特に、口に含むと口内で味が7変化するかのような野性味を感じます。
釜炒り茶柴本の園主は国産紅茶グランプリなどでも最高賞を複数年にわたって受賞するなど、若手の中でも名手として知られますが、紅茶にした「やまかい」の面白さに惹かれてこの品種での和紅茶づくりを続けているということです。
2.釜炒り茶柴本2024年の近況
TOKYO TEA BLENDERSにて主催した和紅茶グランドツアーでは益井園、カネロク松本園とともに釜炒り茶柴本の園主もロンドン、パリ、ベルリンを巡りました。
特に釜炒り茶柴本には海外での熱烈なファンもおり、現地で合流しワークショップを支援頂くこともありました。
現在はベトナムにも頻繁に行き来し、現地でのお茶づくりの支援も行っています。まさにこちらも山の中のお茶であり、日本で熟練された園主俊史さんの技法がどのように発揮されるか楽しみなところです。
俊史さんは、自園の茶葉では、自分が好きな品種で、好きなような手法で自分が気に入るお茶づくりを追求していくそうです。しかし、自園にいる時間も限られますし、自園で栽培している面積も広くはありません。
そこで、他園で摘まれた茶葉を俊史さんの手法でお茶として仕上げたり、手法自体を伝達していくことに力を注いでいきたいと考えています。
新しい取り組みにも柔軟で研究熱心であり、国内だけでなく海外まで自由に往来する若手生産者のこれからもぜひ注目したいと思います。
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